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【 台湾に学ぶ 】新型コロナウイルス対策が実にすばらしい!

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なぜ台湾の新型コロナウイルス対策は爆速?

 

台湾のコロナウイルス死亡者は5人

 台湾の人口は2018年時点で 2378万人ですが、2020年4月3日の時点で累計感染者339人、死亡5人となっています。 日本と比較しても、人口から見ても、その感染者の少なさが際立っています。

  • 台湾 5人死亡  人口100万人あたり 0.2名 死亡
  • 日本 56人死亡  人口100万人あたり 0.4名 死亡

 

【出典】日本経済新聞 2020.4.2 新型コロナウイルス感染 世界マップ

台湾のコロナ対策が優れている理由

 台湾当局は日本よりほぼ1カ月先行して、以下の対策を実施しています。「強い政府、機能する行政」の背景には何があるのでしょうか? 十数件の新聞記事やブログなどを調べた結果、私の考えた「台湾のコロナ対策が優れている理由」は以下の6件です

 

2003年のSARSを経験した危機感

台湾の政権に医療・感染症に詳しい強力なメンバーがいた

1月下旬に中国人の入国制限を強化 

早め早めの国民への説明と情報公開

国民が防疫の負担に協力的 

マスク転売禁止

 

これらの背景をご説明しますね

5つの理由

 

1. 2003年のSARSを経験した危機感があった

 当時の台湾は、中国の圧力によって国際機関に加入できておらず、世界保健機関(WHO)から情報提供などの協力を得ることができなかった。2003年の中国発SARSのときは、台湾でも病院で集団院内感染が起こり、84人の死者を出した苦い記憶がある。

2. 台湾の政権に医療・感染症に詳しい強力なメンバーがいた

 2003年の「SARS」流行時に危機対応にあたった、蔡総統、陳副総統(元衛生相)をはじめ、医療・感染症に詳しい人材が、現在の政権の強力な布陣である。

 陳副総統は公衆衛生のプロで、2003~2005年には、陳水扁民進党政権で衛生署長を務め、SARSの流行に直面。そのときの対応が評価され、2016年の蔡政権誕生時に副総統に就任している。

3. 最も早い段階の1月下旬に中国人の入国制限を強化

 SARSのときも、今回の新型コロナウイルスも、ウイルスは中国から台湾に渡ってくる。80万人の国民が仕事などで中国に生活拠点を置いているとされる台湾にとって、中国からやってくる感染者のリスクをいかに抑え込むかが、危機感の基本にある。

 SARSのとき蔡総統は、民進党政権に警戒心を抱いている中国からは、いくら「人道」を理由に依頼したとしても、感染症対策において十分な協力が得られない可能性があることを熟知していた。

 そのため、中国との窓口を閉じることでしかウイルスの侵入を押さえ込む方法はないと判断し、最も早い段階の1月下旬に中国人の入国制限を強化し、2月上旬に全面禁止に踏み切ったとみられている。

 台湾企業の対中ビジネスや中国人観光客の経済効果を考えれば、間違いなく、日本以上に痛みの伴う措置ではある。しかし、ウイルス感染の蔓延の方がはるかに失うものが大きいという大局的な判断があったからこそ、できたことだろう。

 

4. 早め早めの国民への説明と情報公開

 昨年12月31日には早くも国民に注意喚起を行い、その後も検疫強化や専門家チームの発足などの措置を迅速に打ち出してきた。

 学校の休校措置は、春節休み明け始業日の9日前に、始業日を2週間延期することを発表。日本の国会に当たる立法院で、始業延期の問題に多くの議論を行い、一般に公開。一方日本は、突然臨時休校を学期中の2月27日に要請している。 

 その後日本政府が休校を要請する2日前の2月25日、台湾の学校は予定通り開校した。開校日までの間に、台湾政府、衛生福利部、教育部、各自治体、教育機関は連携して必要な対策を策定し実行した。その内容がまた見事なので、後述しますね

 「情報が多いほど、パニックは防げる」として、陳副総統は毎日記者会見を行い、メディアから手が挙がらなくなるまで質問を受け付ける。常に鬼のような厳しい表情を崩さないなかで、時に感染者を思っては涙を流すという人情味あふれる態度を見せて、国民の人気は急上昇。「次の台北市長」の呼び声すら上がっている。

 

5. 結果として国民が防疫の負担に協力的になった

 このような情報公開で、 2月28日に台湾で行われた民意調査では、国民の77%が感染拡大に不安を覚えると答えながら、82%が蔡英文政権の防疫政策には満足していると答えている。

 例えば、ビルやレストランの入口で警備員に体温チェックされるのは当たり前。37.5度以上あればその場で出社禁止になる。 病院ではマスクを着用しない人は建物への立ち入りを拒まれる。 工事現場でも現場に立ち入る作業員全員に、検温と手指のアルコール消毒を励行させている。

6. マスクを実名販売

 台湾では健康保険制度が一本化されており、国民全員が「全民健康保険カード」を持っていて、それを全土に6,000あまりある「健康保険特約薬局」に行って機器に差し込んで購入する。また窓口の混乱を避けるために「国民身分証ID」ナンバーの奇数偶数により配布の曜日を分ける、と言う方法で混乱を避け、平等にマスクを行き渡らせた。

 また、オードリー・タン(唐鳳)デジタル担当政務委員(大臣)が「マスク在庫マップ」のアプリを開発するなど、国民視点でのわかりやすい対応ができている

 

sakihana.hatenablog.com

 

参考: 台湾が学校再開時にとった対策

 始業式前の2週間で、これらの安全対策をすべて整えての開校となった

  1. 毎朝登校時に学校の正門で検温:額検温で37.5度以上、耳内検温で38度以上あった場合は出席停止。症状によっては即時病院へ。発熱や症状の疑いのある生徒は、休んでも欠席扱いにはならない。
  2. 教職員は、発熱や呼吸困難など何らかの症状が校内で出た場合、すぐにマスクをし、帰宅まで個室待機
  3. 645万枚のマスクを、全教育機関に予備用として配布済み:(全国の教職員・生徒・学生に対し1人1枚に相当)台湾ではすでに国民全員に平等にマスクを有料配給する仕組みができており、十分な量とは言えないが、マスクを持っていない生徒は原則としていない。
  4. アルコール消毒液8.4万トンが、教育機関に配布済み:校門、教室、トイレなどあらゆる所に設置されている。
  5. 額にかざす非接触式体温計2.5万個を全学校・教育機関に配布済み
  6. 2月23日までに学校の完全消毒完了:休校中に教職員が総出で、教室内の机や椅子、廊下などの全面消毒を実施。
  7. 開校中は教室の窓を開け、換気を十分に行う
  8. 感染者に接触したと思われる場合は、14日間自宅待機とする
  9. 大型の学校行事や入れ替え授業(複数クラスの交流など)は中止
  10. 感染者が1人出た場合は学級閉鎖、2人出た場合は学校閉鎖。
  11. 学校に医師を派遣し、感染予防指導や見回りを行う。

 

【出典】President online 2020.3.13 なぜ台湾の新型コロナ対策は、こんなに早くてスムーズなのか

 

  

まとめ

 台湾は、蔡総統以下、主要な大臣が、2003年のSARSで大変にがい経験をされたことで、ぶれずに爆速で疾病予防策をつぎつぎと実行されています。 

 その大きな理由は、下の5つだったと思います。 

2003年のSARSを経験した危機感があった

台湾の政権に医療・感染症に詳しい強力なメンバーがいた

最も早い段階の1月下旬に中国人の入国制限を強化

早め早めの国民への説明と情報公開

結果として国民が防疫の負担に協力的になった

 

わたしたちも、政権や各都道府県の知事・市長の判断や依頼については、批判もあるでしょうが、ここは、台湾を見習って、外出自粛・手洗いにマスク、など守っていきましょうね

 

 

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