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【 新型コロナ 】日本人死亡者が少ない理由

 

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【出典】Johns Hopkins大学 COVID-19 ダッシュボード 人口100万人当たり死者数

他国に比べ、新型コロナ感染率・死亡率が低い理由

 2020.08.07 の日本経済新聞の朝刊に、「国内コロナ患者死亡率、欧米の3分の1 初の大規模解析」という記事が載り、日本なりの分析が発表されました。

 私の過去のブログでも、日本の感染者数・死亡者数が低い理由を調べて、何回かに分けて掲載しましたが、それらをまとめて整理してみました。

死者数が、不思議なほど少ない理由

A) 日本の生活習慣が他国と違う

  • 欧米に比べ生活習慣が違う *S3
  • 日本のトイレはほとんど水洗 *S4
  • 多くの公共施設の洗面所は、石けん・紙タオル・アルコール消毒スプレーがある *S4
  • 挨拶は、濃厚接触を避ける ハグ・キス・握手をしない *S1 *S3  *S4 *N9
  • 玄関で靴を脱ぐ : 靴の裏についた雑菌を家に持ち込むことがない  *S3
  • よく手を洗う : 至る所にトイレ・洗面所がある *S3
  • 欧米に比べ、人と人の接触が少ない *S3
  • 核家族化が進み、独居老人が多く、老人の感染が少ない *S3
  • 一部の外国では、大勢の家族が一緒に住んでいる、といったことが少ない *S3

B) マスクをつける習慣がある

  • 日本人は100年以上前の1919年、インフルエンザのパンデミック(世界的流行)でマスクを着け始め、それ以来、マスクを着ける習慣が定着した。せきや風邪の症状が出たら、周囲の人にうつさないようマスクをするのが、日本では当たり前となっている。 *N9 *N7
  • 花粉症など、普段からマスクをすることに慣れている *S3
  • 風邪を引いたり、花粉症の季節は、すぐマスクをする *S4
  • 欧米は「マスクをするのは病人」と考えられ、感染防止にマスクをするという習慣がない *S3
  • 「マスクは物理的なバリアの役割を果たしていると思う。それと同時に、『みんな気をつけましょう』とお互いに注意喚起する効果もある」インフルエンザの専門家で香港大学公共衛生学院の福田敬二院長はこう言う。  *N7

C) すでに何らかの免疫を持っている?

  • 日本は、全面的入国制限を強化したのが3月9日と遅かったおかげで、中国人観光客からのK型の新型コロナウイルスが広がり、集団免疫を獲得できた *S1
  • 東京大学児玉龍彦名誉教授は、日本人が以前にCOVIDにかかっていたのではないかと考えている。COVID-19ではなく、それに似た何かが国民に「歴史的免疫」を植え付けたというのだ。児玉氏は、日本の患者らが新型ウイルスにどう反応するかを研究し、この結論に至った。 *N7
  • 教授の説明はこうだ。人体にウイルスが入ると、免疫機能が働き、侵入した病原体を攻撃する抗体を作り出す。抗体にはIGMとIGGという2種類がある。これらがどう反応するかで、同じウイルスか非常に似たウイルスに感染したことがあるかがわかる。 *N7
  • 児玉氏はSARSに似たウイルスがかつて、東アジアの一部で広がった可能性があると考えている。そしてそれが、日本のみならず中国の大部分と韓国、台湾、香港、東南アジアで、死亡率が低い理由かもしれないと話す。  *N7

D) BCG予防接種を50年以上続けている

  • BCG予防接種を50年以上続けている *S1

  • 「BCG予防接種をした国」は「コロナ感染者・死者数が少ない」という相関関係を示した情報が多くある *S2
  • BCG 結核の予防接種が日本国民の義務になっている *S3

【BCG予防接種の有無の比較参考値】

  • スペインとポルトガル
    スペイン (1981年にBCG中止)   感染者 85,199人 死者 7,424人
    ポルトガル (1965~2017 BCG接種) 感染者 6,408人 死者 140人
  • イタリアとクロアチア
    イタリア (BCG接種なし)     感染者 141,709 死者 11,591
    クロアチア (BCG接種あり)    感染者  790 死者 6
  • イランとイラク
    イラン (BCG接種 1947-1984)  感染者 41,495  死者 2,757
    イラク (BCG接種あり)      感染者  630  死者  46

E) 日本人はまじめで、感染症対策を守っている

  • 爆発的感染拡大した国は、甘く見ていた *S3
  • 政府の方針に(比較的)従順で、全員で行動する *S3
  • 早くから濃厚接触を避けるようガイドが出て、まじめに励行 *S4
  • 中国に遠い、ヨーロッパに比べ、日本は1月の初旬から関心が高く、早くから対策を始めていた *S4
  • 新型コロナウイルスの報道を「毎日追っている」との回答は日本が一番多く、約50%。フィンランド、フランスでは30%未満、スウェーデンは20%未満となっています *S4
  • 日本が封鎖も外出禁止もせず、政府の呼びかけは命令ではなかったが、日本の人たちはもっぱら外出を控えた。日本の緩やかなロックダウンは、本当のロックダウンと同じ効果があったようだ。日本人は厳格な措置がなくても、ちゃんと従った  *N7

F) 日本の保健所ネットワークと、3密の早期警戒

  • 日本の追跡システムも、結核の流行と格闘した1950年代までさかのぼる。政府は全国的な保健所のネットワークを構築し、新たな感染症の発見と厚生省(現厚生労働省)への報告体制を整えた。地域での伝染が疑われた場合は専門家チームを派遣し、接触者を徹底的に追跡し隔離することで感染症に対応している。  *N7
  • 「3密」を早期に警戒し、日本は流行初期に、2つの重要なパターンを発見した。京都大学医療疫学分野研究員で、厚労省クラスター対策班のメンバーでもある神代和明医師によると、COVID-19の発症の3割以上が、同じような場所で起きていることが判明し、多くの感染者が、ライブハウスを訪れていたと示していた。大声で叫んだり歌ったりする場所だ。そのため、そうした場所は避ける必要があると分かっていた
  • 対策班は、「カラオケボックスで歌うこと、パーティー、クラブで騒ぐこと、バーでの会話、スポーツジムでの運動」など、「接近環境での激しい息遣い」をハイリスクの行動と特定した
  • 対策班はさらに、感染拡大はウイルス保持者のうちのごく一部が原因となっていることを突き止めた
  • 初期の研究で、SARS Covid-2に感染した人の8割近くが他人に感染させていないものの、2割は感染力が高いことが判明した
  • こうした発見が、政府による「3密」回避の呼びかけにつながった。「3密」とは「換気の悪い密閉空間」、「多数が集まる密集場所」、「間近で会話や発声をする密接場面」のことだ
  • 「ただ家にとどまるように伝えるより、おそらく効果的だったと思う」と神代氏は言う。
  • 高リスクといえば職場も高リスクだが、これは回避対象に含まれなかった。それでも「3密」キャンペーンは感染拡大のペースを遅らせ、ロックダウンを回避させると期待された。感染が少なければ死者も少ないはずだ
  • そして実際、しばらくはうまくいった。しかし、3月中旬になると、東京で感染者が急増した。ミラノやロンドン、ニューヨークなどと同じように、東京でも感染者が指数関数的に増えるかと思われた。この時点で、日本は賢く行動した。あるいは運が良かった。 *N7

G) 日本人は肥満・心臓病・糖尿病など基礎疾患の人が少ない

  • 疾病対策センター(CDC)は最近の報告書で、心臓病や肥満、糖尿病などの基礎疾患がある人がCOVID-19にかかると、入院する確率は6倍、死亡する確率は12倍高くなるとした
  • 日本は先進国の中で、冠動脈性心疾患と肥満の人口比が最も低い。

  • 「そうした身体的な違いは、ある程度影響するかもしれない。しかし、それ以外の面がもっと大事だと思う。目に見えるどんな現象も、簡単には説明できないと、私たちはCOVID-19から学んだ。最終的な結果には多くの要因が絡んでいる」と、香港大学の福田教授は言う。 *N7

  • 糖尿病などの持病の割合が少ないことが関係している可能性がある *N6
  • 海外含めた研究で、高血圧などの持病を持つ患者は重症化しやすい  *N6

 

【出典】 過去のSakiHanaブログより

【出典】 公開Web SiteやYoutubeより

 

国内コロナ入院患者 2,638人調査した結果

 国内の新型コロナウイルス感染症の入院患者2,638人を分析し、海外の入院患者と比較した結果を、ご披露します

死亡率、欧米の1/3、肥満の患者は 米国の1/6

  • 入院患者のうち、197人(7.5%)が死亡。 欧米・中国では軒並み、20%超の死亡率なので、それに比べ1/3にとどまる。 *N6

  • 糖尿病を持つ患者は、17%で英米の半分
  • 肥満の患者は 6%と米国の1/6 以下
  • 諸外国に比べて、症状のない人が多い。 例えば、欧州では半分以上の患者が訴えている「味覚障害」 割合が17%と低め
  • 重症者の男性の割合は、60%。 酸素投与した患者は、男性が65%、ECMO(体外式膜型人工肺) は必要な患者は、79%が男性。 と、海外に比べ日本の方が、男性の比率が多い。

日本人の死亡率が低い理由

  • 糖尿病などの持病の割合が少ないことが関係している可能性がある *N6
  • 海外含めた研究で、高血圧などの持病を持つ患者は重症化しやすい  *N6
  • 肥満・糖尿病などの比率が、日本人が低いのは、日本の食生活が、まだ海外に比べ糖質・脂肪などが少ないと思われる

【出典】

不思議なこと?

 日本人の死亡率、感染者数は、圧倒的に海外に比べ少ないですが、あれ?って思うことがあります。 本来、もっと感染・死亡者数が増えてもいいはず、と思われる現象をまとめてみました。

もっと感染者・死者数が増えてもおかしくないこと

  • COVID-19は主に高齢者の命を奪うが、日本は人口に占める高齢者の割合が世界で最も多い  *N7
  • 日本は検査が圧倒的に少ない *S4 その背後には「確認されていない感染者」がいるわけ
  • 加えて日本は、「1にも2にも検査」という世界保健機関(WHO)の助言に聞く耳を持たなかった。PCR検査を受けたのは、今になってもわずか34万8000人ほどで、人口の0.27%でしかない *N7
  • 中国・武漢で流行がピークを迎え、同市内の病院はあふれ返り、各国が中国からの渡航者の入国を拒否していた2月、日本は国境をずっと開いていた。 *N7
  • 人ごみや長時間の濃厚接触で感染リスクが大幅に上がるが、日本の人口密度は高い *N7
  • 大都市の人口密度も高い。東京圏の人口は実に3700万人にも上り、その大多数にとっての主な移動手段といえば、恐ろしいほどの過密状態で有名な電車だ。 *N7
  • 日本は、欧州のような規模の厳密なロックダウン(都市封鎖)を実施してこなかった。 政府は4月上旬、緊急事態宣言を出した。しかし、自宅待機の要請は任意だった。生活に不可欠とはいえない商店は閉じるよう言われたが、拒否しても法的な罰はなかった。 *N7
  • これまでCOVID-19対応のお手本とされてきたニュージーランドやヴェトナムなどは、国境封鎖や厳しいロックダウン、大規模な検査、厳格な隔離といった強硬手段を取ってきた。しかし、日本はそのどれも行っていない。 *N7
  • ロックダウン(都市封鎖)を実施する法的強制力が政府にない中、日本が新型ウイルスの感染拡大を、抑制できたことについて、多くの感染症の専門家は不思議がっている。 *N7
  • 日本は世界で最も高齢化が進んだ社会だが、その国がなぜ感染者や死者を比較的少なく抑えられたのかも、明らかではない。 *N7
  • 日本で人気のカラオケボックスなどは、感染リスクの高い行動と特定された *N7

【出典】

 

でも、日本が一番良いわけではありません

 以上、日本の感染者数、死亡者数が少ない理由を述べてきましたが、日本が決して世界No.1で少ないわけではありません。 

アジアで最も低いわけではない

  • 韓国、台湾、香港、ヴェトナムはいずれも、日本より死亡率が低い *N7
  • 日本は韓国よりも感染死亡者は少ないが、致死率は韓国よりも高い! *S4
  • 韓国では、集団感染を引き起こしている大邱市の新天地教会信者の多くは20~30代である。韓国の致死率が低い理由の一つがイタリアや他の国と異なり、比較的に重症化しない若年層が多いことにも理由があるようだ。韓国はPCR検査による発見による早期隔離、治療に努めている *S4
  • イタリアでは無償で新型コロナウイルスの検査をしているため、検査を積極的に受ける人が多く、感染者を発見しやすいといわれている  *S4
  • 中国渡航歴のない感染者が見つかるまでに既に市中感染が広がっており、防ぐのが難しくなっているという指摘もある。 *S4

 

まとめ

 ここまで読んでいただいて、ありがとうございます 

 結論が出たわけではありませんが、欧米の先進国と比べても、日本人の新型コロナウイルス感染者数、死亡者数が少ない理由は、これらの総合のような気がします。

新型コロナウイルス死者数が 欧米の1/3の理由

  • A: 日本の生活習慣:ハグ・キスなど接触をさけるあいさつなど + 清潔
  • B: 昔からマスクをつける習慣がある
  • C: すでに何らかの免疫を持っている?
  • D: BCG予防接種を50年以上続けている
  • E: 日本人はまじめで、感染症対策を守っている
  • F: 日本の保健所ネットワークと、3密の早期警戒
  • G: 日本人は肥満・心臓病・糖尿病など基礎疾患の人が少ない

 

 あらためて、古き良き日本人の食生活の結果、肥満・糖尿病などの比率が、低いことが、いいのではないか? と思いました。

 

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