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【新型コロナ対策】各国の経験に学ぶ

  オリンピック開会式を明日に迎え、日本ではコロナ感染第5波が増え続けています。 ここで、全世界79億近い人たちが経験した情報を調べ、私たちが参考にできることがないかなぁと、考えてみました。

*1  2021.07.11 時点の世界のコロナ感染者数

https://www.forth.go.jp/topics/000064325.png

今、私が感じること

 私のパパ・ママは60代後半で、二人とも2回のワクチン接種を終え、副反応もなく、接種翌日には二人でテニスに行ってました 笑(-_-;)

 私の周りには、「ワクチンは危険、絶対に打たない」とか、「新型コロナを家族にうつしたくないから、外出を一切控える」と言った人もいます。 私の祖母のように施設に入って、面会ができないという人も多いと思います。

感じること

  • 日本では新型コロナ、第5波で急速に感染者が増えています。何回も緊急避難宣言や、まん延防止対策などが繰り返され、危機感が欠如してきたのかなぁ?
  • 英国イングランドで、未だ毎日5万人前後感染者が出ているのに、2021.07.19から、コロナ規制を撤廃する。 これってホントにいいのかなぁ?
  • コロナ規制で、多くの人たちが商売できず、2年近く大変なご苦労をされている。このまま続くと自殺者が増えるのでは?
  • 2021年の世界人口、78憶7500万の人たちの中で、とっても役に立つ経験をされて「これぞコロナ対策」「これぞコロナ下の経済対策」と言える事実がわかり、それを参考に対策の強弱、規制の撤廃時期が決まればいいなぁ

 そこで、各国の新型コロナ感染防止対策と、経済対策など公表されている情報を調べてみました。 

各国の感染防止策と、経済対策の両立成功の3条件

  • 新型コロナ感染を防止するには、強いリーダーシップによる、徹底的な封じ込め戦略が、抜群のタイミングで実施されること。 例えば、
    • 入出国管理で、感染者を入れない・出さない
    • 感染者を追跡したり、発生源を特定できる、ただし、個人が責められることを防止できる
    • 特例として、国中の医療機関を柔軟に組み替え、重傷者対応ができるしくみ
    • ワクチンを一時に大多数の国民に接種できる体制・しくみ
  • 国民やビジネスへの経済的救済措置
    • コロナで経済的に困っている人を公平に特定でき、いいタイミングで救済措置が提供できる
    • 不正な受給が防止できる
  • 国民が「身勝手な行動を控え、積極的に協力する」高い意識を持ち続ける

こんなのがあったらいいなぁ、と思うこと

  • 変異種にも効くワクチンの飲み薬での提供
  • 各国の事実に基づいた、コロナ規制の対策と、タイミングの良い規制の撤廃
  • コロナ後の新産業・衰退産業をわかりやすく国民に示す

1 各国の新型コロナ対策の通知簿 MoveHub評価

 国際引っ越し情報サイトMove Hubが、各国の累積死亡者数と、ウイルスの拡散を防ぐために各政府がどのような対策を講じたかを調べた結果を評価しています。

 死者数などは各国統一したものではありません。

*2 高評価の国の特長

  • 各国の緊急事態宣言や行動規制のタイミングが早く、ウイルス封じ込め戦略が有効 (国境封鎖・入国時の水際対策・感染経路の追跡システムなど)
  • 国民やビジネスへの経済的救済措置
  • 感染拡大を抑えるために「身勝手な行動を控え、積極的に協力する」という国民意識の高さ

*2 成功した5カ国 (2021年7月5日の時点の総感染者数・死者数)

*2  失敗した5カ国 (2021年7月5日の時点の総感染者数・死者数)

  • 1 位 米国 USA (33.72 million cases, 605,526 deaths)
  • 2 位 ブラジル Brazil (18.77 million cases, 524,417 deaths)
  • 3 位 インド India (30.59 million cases, 402,728 deaths)
  • 4 位 メキシコ Mexico (2.54 million cases, 233,622 deaths)
  • 5 位 ペルー Peru (2.07 million cases, 193,230 deaths)

 

 


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2 各国の新型コロナ対策の通知簿 ニッセイ基礎研

 出典 *3 のニッセイ基礎研究所が発表している、2021年5月上旬時点での、国別コロナ対策ランキングを、ご紹介しますね。 ランキングは、以下の2つの評価で行われています。

  •  コロナ被害 人口1万人当たりの感染者数・致死率
  •  経済被害 GDP損失 対前年比マイナス%

2020年の総合成功順位 (右の数字が2021年5月時点の順位)

2021年の総合順位 

分かったこと

  • 2020年の結果で上位国となった台湾や韓国は感染拡大率が高めであることから順位を落としている
  • 2021年以降は、変異株の流行やワクチン接種の進展が影響して、特に欧州などがGDP損失を拡大させる要因になっている
  • インドは、感染拡大の中心地となり、ウイルスの変異による感染力強化や交代の働きの低下が指摘されている
  • 日本でも年明け以降、変異株の感染例が増え、一部地域で緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が適用されているが、なかなか感染拡大は収束せず「コロナ被害」が相対的に大きくなり、2021年の順位は現時点で29位と20年の5位から大きく落ちこんでいる
  • ワクチンは多くの国で接種が開始されており、イスラエルではワクチン接種が進んだことで、新型コロナの感染者数も抑制されている状況にある

  •  欧米の主要先進国をはじめとして年内にはワクチン接種がかなり進展する見込みであり、今後は変異株の脅威が高まるなかで、ワクチン普及によって感染者数が抑制されていくのか、それにより経済回復がどの程度進むのかが注目される



 

3 イングランドの新型コロナ対策

*6  英国(イングランド)の感染者数と、コロナ規制の撤廃

 2020年7月19日より、イングランドでは以下のほぼすべての、コロナ規制を撤廃しました。 下のグラフで示すとおり、変異株の影響で明らかな第4波が押し寄せ、一日5万人の感染に広がっているにもかかわらず、です。

 英国の考え方は、感染者数でなく、コロナ死者数(下の右グラフ)を見ていることです。 英国ボリスジョンソン首相は、秋や冬に感染者は確実に増える、と以下のコロナ規制を撤廃する判断をされています。

  • 社会的接触に関する人数制限の解除
  • ナイトクラブ、大規模なスポーツ・イベント、ライブの再開。社会的距離の確保も必要なし
  • 冠婚葬祭にまつわる人数制限の解除
  • マスクなどフェイス・カバー着用の法的義務を解除
  • 特定の国・地域からのイングランドへの入国で、すでに2回のワクチン接種が完了している場合、自己隔離は不要

 日本の10倍以上の死者を出した(英国死亡者 約14万人、日本 1.2万人)英国が、「撤廃」に舵を大きく切るという判断が正しければ、何度も緊急事態宣言を出す日本の手法が問われると思います。 結果に注視したいと思います。

 

f:id:SakiHana:20210722131904j:plain

REUTERS covid-19 tracker 2021.07.21

4 各国の新型コロナ対策の通知簿 ジョンズホプキンス大

*4  ジョンズホプキンス大学提供 国別コロナ死者数とGDP成長率

 2020年8月時点のデータですが、Y軸(縦軸)が100万人あたりの死者数、X軸(横軸)が、対2019年に比べた経済衰退率で、円の大きさは人口を示しています。

 このグラフで分かることを整理しました

  • 100万人あたりの累計死者数が2000人前後の国: ブラジルやメキシコ、ペルー、米国、英国など
  • 累計死者数が3~5人と少ない国: 中国、ベトナムニュージーランドシンガポール
  • 日本の累計死者数は、このグラフでは10.65人ですが、2021年7月17日現在で、100万人当たり、118.65人で、GDPはマイナス10%

 

f:id:SakiHana:20210721210124j:plain

ジョンズホプキンス大学データ 2020年第2四半期の経済衰退率と、人口100万人あたりの死者数の国別比較 (2020年8月時点、日本は-10%衰退・100万人当たり10.16人死亡)

参考: 2021.07.17 時点で、人口100万人当たり、118.65人死亡

 

このデータをもとに、*5 日経ビジネスの記事、2020-21年コロナ対応検証独立パネル事務局メンバーの、馬渕 俊介さんの分析を引用させていただきます

*5 馬渕 俊介さん分析

  • 米国、英国、欧州の各国など、裕福な国が感染のコントロールに失敗し、壊滅的な打撃を受け、各国のが対策の成否を分けたわけではなかった
  • 人口10万人に対する新型コロナ死亡者の数(2020年11月6日時点)が最も少ない7カ国、最も多い7カ国、そしてその間に位置する14カ国の合計28カ国の、最初の1年間の新型コロナ対応を比較分析した結果、「戦略」「リーダーシップ」が大きく違うことがわかった
  •  レビューした28カ国の戦略は、「徹底的な封じ込め戦略」「抑制戦略」
    「緩和戦略」、そして「戦略不明瞭」の4つに分けることができた
  • 徹底的な封じ込め戦略: 中国、ニュージーランドシンガポール、韓国、タイ、台湾などのアジア太平洋の多くの国や地域が採用した。科学的なアドバイスに沿ってトップダウン型の意思決定を素早く行い、国境の厳しい管理と検疫、感染者と接触者の徹底隔離と高リスクグループの定期的なスクリーニングなどをアグレッシブに行いながら、同時に厳しい公衆衛生上の対策による社会への負の影響を緩和する措置を取った
  • 抑制戦略: 自国に感染が広がるまで対策を開始せず、ロックダウンなどの厳しい公衆衛生上の対策は取るものの、感染がなくなる前に、感染が減り始めた時点で緩和あるいは解除を繰り返した
  • 緩和戦略: スウェーデンや英国などの初期の戦略は、保健医療システムが崩壊しない範囲で低リスクグループによる感染を容認しつつ、最終的には多くの国民の集団免疫獲得を目指す、「緩和戦略」と呼べるものだった。これは経済および社会の活動をなるべく妨げないように配慮したもので、公衆衛生上の厳しい対策をあえて取らない形を取った。この戦略は感染の急激な拡大を引き起こし、両国とも「抑制戦略」へのシフトを余儀なくされた
  • 戦略不明確: ブラジル、メキシコ、そしてトランプ政権下の米国。 地方分権が進んでいる状況にあって、中央政府が明確なコロナ対策の戦略を打ち出さなかった。結果として地方政府がそれぞれの考えの下に対策を取った。この一貫しないアプローチは、非常に大きな感染拡大を引き起こすことになった

 

出典情報

   

 

 

 

 

まとめ

 ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。 調べた情報を以下にまとめました。

各国の感染防止策と、経済対策の両立成功の3条件

  • 新型コロナ感染を防止するには、強いリーダーシップによる、徹底的な封じ込め戦略が、抜群のタイミングで実施されること。 例えば、
    • 入出国管理で、感染者を入れない・出さない
    • 感染者を追跡したり、発生源を特定できる、ただし、個人が責められることを防止できる
    • 特例として、国中の医療機関を柔軟に組み替え、重傷者対応ができるしくみ
    • ワクチンを一時に大多数の国民に接種できる体制・しくみ
  • 国民やビジネスへの経済的救済措置
    • コロナで経済的に困っている人を公平に特定でき、いいタイミングで救済措置が提供できる
    • 不正な受給が防止できる
  • 国民が「身勝手な行動を控え、積極的に協力する」高い意識を持ち続ける

こんなのがあったらいいなぁ、と思うこと

  • 変異種にも効くワクチンの飲み薬での提供
  • 各国の事実に基づいた、コロナ規制の対策と、タイミングの良い規制の撤廃
  • コロナ後の新産業・衰退産業をわかりやすく国民に示す

気になる各国の感染対策の壮大な実験の成果に期待したい!

  • 60%以上のワクチン接種で経済再生を優先: イギリス・イングランドの、60%を超えるワクチン接種率+5万人近い第5波のなかで、コロナ規制撤廃
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  • 第5波のさなかで、感染者が急増中の関東で、安全安心を狙い細心の注意で、オリンピック関係者を分けて開催する東京オリンピック