【自然災害】気をつけたい4つの危険と、その対策法
災害で起こる4つの危険
1 感染症:肺炎の恐れ
- 多くの人が行き来する避難所や、モノが散乱した自宅では、ホコリ・チリ・細菌などが多く舞い上がり、それが肺に侵入し、肺炎につながる危険があります
- ライフラインが停止し、水が不足しがちなため、飲む水の量や歯磨きの頻度が少なくなってしまう。 口の中で細菌が増殖し、それが誤って肺に侵入することで、誤嚥性肺炎なる危険があります
- 口内環境の悪化は、歯周病の原因になり、そこから糖尿病や骨粗しょう症、動脈硬化などさまざまな悪影響を及ぼすそうです
2 感染症:ノロウイルス性胃腸炎の恐れ
- ノロウイルスは、感染者の便や嘔吐物に含まれています
- 水道が止まると手洗いが不十分になるため、ノロウイルスなどによる「ウイルス性胃腸炎」に感染のリスクが起こります
- また、トイレの水が流せない時にトイレに溜まった便から感染する事もあるそうです
3 水分不足による、熱中症・腎不全
- 水道や、エアコンの電気が止まると、熱中症にかかりやすくなります
- 体内の水分が不足すると、血液の濃度が高まり粘りが出て血栓ができやすくなります。すると、血栓が血管につまりやすくなり心筋梗塞や脳梗塞などにつながる恐れがあるそうです
- 災害時に意外と多いのが「腎不全」。腎臓は血液をろ過して老廃物や余分な水分を主に尿として体外に排出してくれる臓器ですが、水分の摂取量が少ないと腎臓の機能が低下する「腎不全」を引き起こす恐れがあるそうです
- 急性腎不全は症状が特にないので注意が必要だそうです
4 ストレス
- 「身近な人と連絡が取れない」「これからどうなるんだろう」など、災害時はさまざまな非日常がストレスとなります
- ストレスが溜まる事で免疫力が低下し、病気のリスクをより高めてしまうそうです
【出典】
- 健康カプセル ゲンキの時間 2021.08.22 災害時に気をつけたい意外な病気&対策法
東京医科大学病院 救命救急センター長 織田順 医学博士
https://hicbc.com/tv/genki/archive/210822/
4つの危険には、どんな準備をすべき?
1 口内環境の悪化による感染症 → 少しの水で歯を磨く方法
唾液のおかげで口の中が潤い歯を磨きやすい環境になります。また、唾液には殺菌作用があるため、少量の水でも口内を綺麗にする効果が期待できるそうです。
- ペットボトルキャップに水を入れ 唇を付けないように口の中に水を垂らす
- 5秒間そのままでいると唾液が出てくる
- 歯磨き粉を使わず軽く濡らした歯ブラシで磨く
- ペットボトルキャップに水を入れ2回ほど口をゆすぐ
【注意】
- 小さなお子様や高齢の方はキャップを飲み込まないようにご注意ください
1 口内環境の悪化による感染症 → 歯磨きシート
- 水がない状態で使える「歯磨きシート」です
2 ウイルス性胃腸炎 → 災害トイレをつくる
- 自宅の便器を使った「災害トイレ」の作り方です
- 便座を上げ便器にゴミ袋を2枚セットする
- ペットシーツ(ペット用トイレ)の吸水面が外側になるように折る
- 折ったペットシーツをゴミ袋の中に敷く
- 新聞紙1枚分をちぎり中心を窪ませるようにしてゴミ袋の中に敷いたら完成
- 用を足したら2枚目のゴミ袋を外してしっかり閉める
【ポイント】
- ゴミ袋の1枚目は止水弁の水が付いてしまうため、2枚目を使用
- しっかりゴミ袋を閉じる事で感染症の予防につながります
- 新聞紙は吸水だけでなく防臭効果も期待できるそうです
- さらに、大便の後に新聞を追加すると、中身を見せずに捨てる事ができます
- ゴミ袋を閉じた後は、手洗いと手の消毒をしっかり行いましょう
3 熱中症予防 → 霧吹きを使う
- 霧吹きを使って細かい水を皮膚に吹きかけると、その水が蒸発する時に体温を下げてくれるため、熱中症予防につながります
- 汗を分泌する汗腺の働きは、加齢に伴い衰えてしまうため、高齢者の方に特におすすめの方法だそうです
4 水分不足 → 一人当たり30リットルの水を常備しておく
- 1日に必要な水の量は、1人あたり3L(飲用2L+生活用水1L)と言われています
- それを家族の人数に応じて10日分備蓄するのがおすすめだそうです
【参考】 東日本大地震
- 震災発生から1週間で水道が復旧したのは約60%
- 自治体に届く救援物資もそこから再度配分されるため時間がかかります
- 道路事情が悪いとさらに遅れてしまいます
- そのため、10日間分の備えがあると安心だそうです
【ポイント】 保管は分散する
- まとめて保管すると地震などで扉が開かなくなり取り出せない場合があります
- 大きさも2L、500mLなど何種類か揃えておくと使いやすく、それらを家の中に分散して備蓄するのがおすすめです
5 ストレス → モバイルバッテリーで緩和
- コロナ禍では避難所でも人との距離が離れているため、ガス抜きもできず孤立しやすい環境にあります
- バッテリーによってスマホが一時的にでも使えると災害の情報や家族の安否が確認できるため、不安が薄れてストレスの緩和につながるそでうす
【出典】
- 健康カプセル ゲンキの時間 2021.08.22 災害時に気をつけたい意外な病気&対策法
東京医科大学病院 救命救急センター長 織田順 医学博士
https://hicbc.com/tv/genki/archive/210822/
まとめ
ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。
新型コロナだけでも大変なのに、最近は、線状降水帯という、ひと月分が一日に降るといった異常気象、台風、などが心配されます。
そんな時に、こんな準備をされることをお勧めします。