【スリムへの道】うま味は食事量を減らせる!? ★
うま味の効能
自分の舌を、うま味を感じやすいよう変化させると、食べ過ぎを防げる可能性が紹介(*1)されました。 うま味と肥満との関係をご紹介しますね。
1 うま味とは?
2 うま味を感じない人に肥満が多い
- 103人を調査(*1)した結果、26人のうま味感度が低下していた
- うま味感度が低い人には肥満状態の人が多い
- うま味感度が良好な人に比べると、摂取エネルギー量が増えやすい人、甘いものが好きだと答える人が多かった
3 うま味感度を上げると、摂取カロリーが減る
- 日本での調査では、うま味感度が低い26名の中から、8名に協力いただき、1日小さじ1杯のうま味成分を2週間摂取してもらうという実験結果、5名の方の摂取カロリーが減った
- イギリスのある研究では、うま味成分の入ったスープを飲むと満足感を得やすくなり、食欲が抑えられた
- うま味を感じると、うま味受容体が「もう食べなくても良い」と脳に満足感を伝えているのではないか?
4 うま味感度は改善できる
- うま味感度を左右するのは、舌の「うま味受容体」というものです
- うま味受容体の数は、グルタミン酸を摂ることで増やすことが科学的に確かめられています
- うま味感度の低い8名の方に協力いただき、2週間、毎日小さじ1杯のうま味成分を摂取してもらった結果、6名の方のうま味感度が向上しました
5 うま味の効果
- 食べる量・カロリーが減る
- 味覚が敏感になり、減塩にも効果の例あり
- 偏食の多い人がバランスの良い食事に変え、糖尿病患者が改善した例も
1 うま味とは?
人間の味感覚は5つ
- 甘味・塩味 : 皆がおいしい、好きな味
- 苦み・酸味 : いやな味だが、食べ物が腐っていないか?などを感じる大切な感覚
- うま味 : グルタミン酸(こんぶなど)・イノシン酸(カツオなど)・グアニル酸(干しシイタケなど)
問題は、うまみは上の4つの味に負けることだそうです。 例えば、甘いものや、塩辛いものを食べすぎると、うま味を感じなくなるのです。
うま味受容体とは?
- グルタミン酸は舌にある「うま味受容体」の数を増やすことが科学的に確かめられています
- グルタミン酸は、昆布以外にもトマトやパルメザンチーズなどに豊富に含まれています。少量ではありますが、私たちが普段食べている肉や魚、野菜、お米にも含まれています
- お酒を飲み過ぎたり、辛い食べ物、お菓子などに偏った食生活になると、グルタミン酸を摂取する量が減るため、受容体ができにくくなります
2 うま味を感じない人に肥満が多い
2つの研究結果を調べました。 *1はNHKのガッテン、*2は、2020年の山陰労災病院循環器科の水田栄之助先生らの研究です。
(*1)103人に実験、26名がうま味感度が低かった
- 専門家協力のもと、独自で103人を集めて調査
- 5本のスポイトに、4本に異なる濃度のうまみが入っていて、1本だけ水がはいっているスポイトで実験
- 103人中26名が、水を当てられなかった
- うま味の入っている4本のスポイトの中には、うま味が0.03%以下のものがあり、それと、水の差を感じられない人が、26名いたということでした
(*1)うま味を感じない人に肥満が多い
- 「うま味」感度が低い人には肥満状態の人が多く、感度が良好な人に比べると摂取エネルギー量が増えやすいことや、甘いものが好きだと答える人が多かったことが示されました
(*2)水田栄之助氏らの研究 要約
- うま味に対する感度が低い人には肥満者が多く、かつ、将来的に摂取エネルギー量が増加する人の割合が高い
- うま味に対する感度が低い人は、うま味よりも甘味を生かした食品で食の満足感を得ており、ショ糖(砂糖)を多く含む高カロリーの食品や菓子をたくさん摂取することで肥満になるのではないか
(*2)水田栄之助氏らの、研究内容
- 2020年に「うま味感度の低下は肥満の予測因子」であるという、日本人を対象にした研究が発表されました。
- 日本人成人47人(男性14人、女性33人。平均年齢は37.4歳)に味覚検査や体重計測、血液検査などを実施
- 9~12カ月後にも体重計測や血液検査を行い
- 初回の味覚検査の結果との関連を検討
(*2)水田栄之助氏らの、味覚感度検査方法
- 甘味と塩味については専用の試薬を用いて判定
- うま味に関しては、グルタミン酸ナトリウム(味の素)を0.03%に希釈した液体1mLを口に含んでもらい、味を感じとれるか否かで判定
- 「甘いもの/塩辛いものは好きか?」との質問に、「嫌い」「好きでない」「どちらとも言えない」「好き」「大好き」の五択で回答してもらい、味の好みを評価
- 24時間思い出し法にて、ふだんの食事内容を把握した
【出典】
- *1 NHK ガッテン 2021.09.22 開け!スリムへの道 新感覚☆食べ過ぎ防止術
https://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20210922/index.html?c=health - *2 CareNet 2021/02/02 ‘うま味’の味覚感度が低いと太りやすい―日本人対象の縦断研究
HealthyDay News 2020/12/07 Hypertension Research
山陰労災病院循環器科の水田栄之助氏らの研究
https://www.carenet.com/news/general/hdnj/51543
3 うま味感度を上げると、摂取カロリーが減る
*1 番組で紹介された、内容です。
うま味感度が改善すると、摂取カロリーが減る!
- うま味感度の低い、8人に協力いただき、毎日3食にコンブ茶(グルタミン酸)を小さじ1杯入れることを2週間続けていただいた
- 8人中5人の方が1日の摂取カロリーの平均値が、実験2週間前と比較して減少しました
- 昆布だしの味覚を感じるようになった結果、だんだん味が濃くなったと感じるようになり、食べる量が減っていったことが、摂取カロリー減の原因と考えられます
- 専門家によると、うまみを感じることが、満足感につながり、それが満腹感となる。 うま味がアンテナの役割を果たしていると説明されていました
- うま味を継続的にとることで肥満が改善されるかどうかは、これから研究が進むことが期待される、ということでした
改善した6名の方の感想
- 朝食の卵かけご飯が、こんなにおいしいかったのだと気づいた
- ごはん1杯で満足した
- キャベツなど、素材の甘みがわかり、味つかなくても良いと感じた
- Aさん: ごはんの量が2/3に減。 720Kcal → 380Kcalに減!
- Bさん: 薄味になり、和食メインに変わった。 800Kcal→410Kcalに減!
英国 サセックス大学の実験
- 結果: 全く同じ量の朝食で、スープにうま味を追加すると、最後のパスタを食べる量が減った
- 実験前: うま味なしの、「ニンジンとタマネギのスープ」を飲んで、45分後に、トマトソースパスタを好きなだけ食べる
- 実験: 「ニンジンとタマネギのスープ」にうま味を加え、45分後にパスタを食べてもらった
- 結果: 食べたパスタの量が減った人が続出。平均、26kcal パスタを食べる量が減った
味蕾(みらい)細胞の力
- 味蕾細胞は、舌にも、胃にもある
- 味蕾細胞が、うまみを受容し、満足感を感じる
- 結果、もう食べなくてよいと体が判断する
うま味を摂らないと?
- 味蕾細胞の感度が低下
- 甘いものが好きになったり、食べるものが塩辛くなったりする傾向に
- 結果、太る傾向になると考えられる
4 うま味感度は改善できる
うま味を感じるのが弱かった26人のうち、8人に実験
- うま味を感じる舌に変えることができるかどうか? の実験です
- 1日小さじ1杯のうま味成分を2週間摂取してもらうという実験を行いました
- うまみは、コンブ茶(グルタミン酸のうまみ)の粉を3食に、小さじ1杯入れるというやりかたです
2週間後8人中6人が、うま味感度がアップ
- 実験2週間前と比較して、うま味感度の悪かった8名の方の中で、6人のうま味感度がアップしました
- 専門家によると、味蕾細胞がうまみを受容し満足感を感じるため、もう食べなくてよいと体が判断するのだろうとのことでした
- うま味度感度チェック方法: 5本のスポイトに、4本に異なる濃度のうまみが入っていて、1本だけ水がはいっているスポイトで実験し、水のスポイトを当てる方法
うま味を摂らないと?
- 味蕾細胞の感度が低下
- 甘いものが好きになったり、食べるものが塩辛くなったりする傾向に
- 結果、太る傾向になると考えられる
まとめ
ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。
アメリカ人とくらべ、日本人は肥満が少ないのは、日本の「だし」文化が理由なのかな? と感じた情報でした。
甘いもの、塩辛いものがお好きなあなた、チャンスがあれば、コンブ茶などの「グルタミン酸」を小さじ一杯を、毎食入れて、だんだん薄味にしていくことをオススメします。
うま味とは
うま味を感じない人に肥満が多い
- うま味感度が低い人は、摂取エネルギー量が増えやすい傾向にある
- 甘いものが好きだと答える人が多い
うま味を、毎食少しづつ摂ると、摂取カロリーが減っていく
- うま味を感じると、うま味受容体が「もう食べなくても良い」と脳に満足感を伝えている?
うま味感度は改善できる
- うま味感度を左右するのは、舌の「うま味受容体」
- うま味受容体の数は、グルタミン酸を摂ることで増やすことが科学的に確かめられています
うま味の効果
- 食べる量・カロリーが減る
- 味覚が敏感になり、減塩にも効果の例あり
- 偏食の多い人がバランスの良い食事に変え、糖尿病患者が改善した例も