【がんの費用】部位別医療費と、かかる総費用への備え
がんにかかる費用
日本人の死因は1981年から、ずーっと悪性腫瘍(がん)が続いています。
日本人が一生のうちにがんと診断される確率は、男性が65%で、女性が50%。男女ともに、2人に1人はがんになるわけです。
ただ、部位による違いはありますが、現在では5年生存率は6割を超え、「がんにかかったら死ぬ」という意識は低下しています。
そこであなたも気になる、がんにかかる費用を、出典資料から、ご紹介します。
厚生省の医療給付実態調査 2019年度より
- がんの種類によるが、3割負担の人なら、計算上は30万円程度あれば足りる
ただ、治療にかかるお金は、病院に払う医療にとどまりません。
下の表のように、(A)(B)(C)の合計になります。 出典*1では、病院以外に払うお金(C)は平均で、年間55万円かかったという患者アンケートもあるそうです。
- (A) 病院に支払う医療費
- (B) 病院に支払うその他のお金
- (C) 病院以外に支払うお金
【出典】
- *1 日経新聞朝刊 2021.10.09 マネーのまなび「がんの費用、傾向を知る」
- *2 厚生労働省「2020年人口動態統計」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai20/dl/gaikyouR2.pdf - *3 2018年 国立がん研究センター「がん統計」
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html - *4 厚生労働省「2019年度医療給付実態調査」
患者はこの負担をどう工面している?
国立がん研究センターが実施した2018年度の患者体験調査(*1)によると、がんの金銭的負担のために、このようなご苦労があるそうです。
がんの治療費の工面 (複数回答)
- 27%: 日常生活での節約や、貯金の取り崩し、家族の就労増、借金 (以下内訳)
- 20%: 貯金を切り崩した
- 8%: 日常生活における食費、医療費を削った
- 3.6%: 親戚や他人から金銭的援助を受けた
治療費は、預貯金で備えるのが基本になりますが、治療が長引くと、出費だけでなく、仕事に影響が出て、収入が減る懸念もあります。 そのためには、あなたが利用できる制度を知ることが大切です。
【出典】
- *1 日経新聞朝刊 2021.10.09 マネーのまなび「がんの費用、傾向を知る」
がんにかかるお金をどう準備する?
がん保険
定期健康診断で、がんを早期発見
- 定期的に検診を受けるなど、ひごろから健康管理をこころがけること
- 仮にがんになっても、早期に見つかり、入院することなく治療できる可能性が高まり、負担金額は圧倒的に少なくなります
- また適切な治療を受けることで、再発リスクも低下する可能性があります
- 結果として、家計にかかる負担は小さくなります
【出典】
- *1 日経新聞朝刊 2021.10.09 マネーのまなび「がんの費用、傾向を知る」
がんの治療費増加への、社会保障制度
健康保険 疾病手当金
- 会社員対象
- 働けなくなった日の4日目から、給与の2/3を最長1年6か月支給される
- 2022年1月からは、支給期間を通算して1年6か月支給される
- がんの治療が長引いたり、再発して再び休んだりするときなどに利用しやすくなります
障害年金
- 若くても受け取ることができます
- 条件を満たせば、がんでも対象となっています
- 疾病手当金のあとでも、病気が治っていなければ、障害年金をお考え下さい
- 働きながら、受け取ることもできます
雇用保険の基本手当
- もし、がんのために退職された場合に申請できる
【出典】
- *1 日経新聞朝刊 2021.10.09 マネーのまなび「がんの費用、傾向を知る」
まとめ
ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。
幸い、私も両親も、毎年健康診断に行って、がんが見つかったことはありません。
でも、出典の新聞(*1)を読んで、その金額の大きさと、がんになる確率 = 日本人の半分以上、におどろいて、ブログに記録をとどめようと思いました。
がんのリスクと、かかる費用
- 日本人が一生のうちにがんと診断される確率は、男性が65%で、女性が50%
- 部位による違いはあるが、現在ではがんにかかっても、5年生存率は6割以上
- がんの治療費は、3割負担で、30万円
- ただし、治療費以外の費用が、55万円かかるという情報もあり