【 Google ロケーション履歴 】データでわかる、新型コロナ緊急事態宣言の効果
米Googleは4月3日、人々の動きの変化を把握するための「COVID-19 Community Mobility Reports」を公開しました。
だれでも、このリンクに任意の都市名を入れると、各国の人の動きが見えます。各国のコロナ対策で、期待通り市民が外出を控えているかがわかるのです。
このレポートはGoogleアカウントの「ロケーション履歴」（デフォルトでは無効）を有効にしているユーザーから集めた匿名化されたデータセットに基づいて作成されています。
東京の人の動きはどう変わった？
東京の4/5までの人の動きを見てみました。
グラフの見方
- 2/23～4/4の期間、東京で人の動きを、折れ線グラフで表しています
- Baseline ： 今年の1/3～2/6の5週間の平均値を比較対象としています
- 折れ線グラフ： Baselineに比べ、人が増えたか減ったかを表しています
グラフを見て、わかること
- Parks公園 ： 右上の赤丸は、花見で人出が多かったことが分かります。そこから2週間後の東京で、感染者が急増していることに影響があったのではないか？と推測します
- Transist Stations 駅の乗り換え ： 3/29の週末から急激に減っています
- Residential 自宅： 3/29の週末から自宅にいる人が増えています。 これらから、外出を控え、自宅で仕事をされる方が徐々に増えているのがわかります。
New York は？
日本に比べ、厳しい外出禁止令で都市封鎖をしたアメリカのニューヨークでの人の動き ↓ を見て下さい。
アメリカでは、3月13日にトランプ大統領が「非常事態宣言」を発令、4月8日現在では、ニューヨークでは6,268人が死亡、都市封鎖(ロックダウン)は続いています。
スーパー・薬局への人の出入り Glocery & Pharmacy
- 3月22日から、外出禁止が強化され、スーパーや薬局まで人の動きが減っています
下のグラフ： Workplace (仕事場への出勤)・Residential (自宅滞在)
- 外出禁止が確実に実行されていることが明らかです
イタリアのロンバルディ州 ミラノ
イタリアでは、世界一の死者を出していることから、危機意識も高く、都市封鎖を実行しています。 ミラノのある、ロンバルディ州の人の動きを ↓ のグラフで見ると、その都市封鎖(ロックダウン)が歴然とわかります。
4月10日新型コロナウイルス死者が610人増加し前日の542人から増加ペースが加速したというニュースが流れましたので、さらに都市封鎖は続くでしょう。
小売り販売店、リクリエーション施設 Retail & recreation
- 3月初から急激に折れ線グラフが下がっていますね。 都市封鎖で、小売店、リクリエーション施設が封鎖されたことがよくわかります
スーパー・薬局への人の出入り Glocery & Pharmacy
- 小売り同様、3月初から人の訪れがさがり、週末は完全に店が閉じていることがよくわかります。
- で調べて下さいね
下のグラフ： Workplace (仕事場への出勤)・Residential (自宅滞在)
- 外出禁止が確実に実行されていることが明らかです
まとめ
日本は、4月7日(火) 19時に、安倍首相が緊急事態宣言を出し「国民の皆さんには７割から８割の削減を目指し、外出自粛をお願いする」と呼びかけました。
海外で感染者の急拡大を起こした主要都市では、都市封鎖と市民の行動制限を求める強制的な指示が出されていますが、日本人はこの「外出自粛」をどの程度まもるのか、今後のGoogleロケーション履歴で証明されることになるとおもいます。
これらの、ビッグデータを活用した情報システムが、コロナウイルスを封じ込め、やっつけるワクチンの開発に貢献してくれることを、切に望んでいます。
